No2.ちっちゃなお友達

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とりあえずこのちっさい竜…スフィアを飼う事になった。 「なぁ、なんでスフィアは僕の事を知っているんだ?」 今はベッドの上、二人(一人と一匹?)で並んで座っていた。 「あぁ、カンタンなことだよ!僕は未来から時空を越えて、キールに会いに来たんだ!!」 …今、このちっさい竜から何か凄いことを聞いた様な気がする。 「神様が、独りぼっちのキールを助けてきなさいって僕に任務を与えてくれたんだ♪」 …一瞬目眩がした僕は頭をおさえて一言。 「…まったくもってあり得ないはなしなんだけど。」 そうだ、これが普通の人間の思考回路だ。 未来から来た?神様?…そんなことが現実にあってたまるか!!ってかあり得ないだろっ!! そんなキールを軽く無視して、スフィアが続けた。 「だから、僕はキールと友達になりたい!ねぇキール、友達になろうよ!」 「ッいきなり友達になろうだなんて、意味わかんないよ!!」 寄ってくるスフィアに思わず怒鳴り付けて後退るキール。 「なんで?友達から普通はじまるじゃない」 そんなキールに全く怯えた様子もなく、純粋に此方を見つめてくるスフィアに、軽くため息を吐きながらも渋々手を差し出した。 「…しょうがないな、友達になってあげるよ。」 こうして、スフィアとキールの、独りじゃない生活が始まった。
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