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とりあえずこのちっさい竜…スフィアを飼う事になった。
「なぁ、なんでスフィアは僕の事を知っているんだ?」
今はベッドの上、二人(一人と一匹?)で並んで座っていた。
「あぁ、カンタンなことだよ!僕は未来から時空を越えて、キールに会いに来たんだ!!」
…今、このちっさい竜から何か凄いことを聞いた様な気がする。
「神様が、独りぼっちのキールを助けてきなさいって僕に任務を与えてくれたんだ♪」
…一瞬目眩がした僕は頭をおさえて一言。
「…まったくもってあり得ないはなしなんだけど。」
そうだ、これが普通の人間の思考回路だ。
未来から来た?神様?…そんなことが現実にあってたまるか!!ってかあり得ないだろっ!!
そんなキールを軽く無視して、スフィアが続けた。
「だから、僕はキールと友達になりたい!ねぇキール、友達になろうよ!」
「ッいきなり友達になろうだなんて、意味わかんないよ!!」
寄ってくるスフィアに思わず怒鳴り付けて後退るキール。
「なんで?友達から普通はじまるじゃない」
そんなキールに全く怯えた様子もなく、純粋に此方を見つめてくるスフィアに、軽くため息を吐きながらも渋々手を差し出した。
「…しょうがないな、友達になってあげるよ。」
こうして、スフィアとキールの、独りじゃない生活が始まった。
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