思春期~事の始まり

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俺はいつも街に来ていた。 名前は竹内 秀。 中学三年。 学校の野球部と、 シニア野球チーム、 ボクシングジムに所属してる。   そして、 ここいらじゃ、 ちょっとした顔になってる。   そんなつもりはさらさら無いのに…   ただ、 自分に降り掛かる厄介事を始末してったら、 こうなっちまった…。   最初はただの街の喧嘩。 それがエスカレートしていって、 今では喧嘩自慢が集まって、 総合格闘技の大会みたいになっちまってる…。   ルールは至って簡単。 何でもあり。 サシで喧嘩して立ってた方が勝者。   禁じ手? そんなんあるわけない。 スポーツじゃない、ただの喧嘩なんだから…。     そこで、 連勝中だったナオって奴に、 間違って勝ってしまったんだ…。   ナオ「ヒデ!久しぶり!ジンは一緒じゃないん??」   俺「あっちでナンパしてる…。」   ジンってのは、 俺の幼なじみ。 幼稚園からのくされ縁ってやつで、 何やるんでも一緒。 いつもセットで見られてた。   ナオ「あ~あ…。なんか、玉砕っぽいけどね~!」   ナオは悪戯っ子っぽく笑った。   なぜかナオとは気が合って、 会えばこうしてツルんでる。   俺「でも、次ロックオンしたみたい」   ナオ「みたいだね~。で、ヒデは今日もギャラリー??」   俺「うん。まだ拳イッちゃってんだわ」   ナオ「まだ治らないんだ~…。じゃ、今日は俺の格好いいトコ見てってよ!」   俺「ん?ナオもナンパすんの??」   ナオ「お~いっ!!俺はこっち!」   ナオは軽いジャブを俺に打ってきた。   俺「わかってるよ。」   俺は舌を出して笑いながら言った。
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