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ダンテとバージルが喧嘩をしたまま仲直りもせず、一週間が過ぎようとしていた。
そんな事を知らない幼い小さな少年は、ソファに座って不機嫌そうにしてるダンテの元へ歩み寄り、見上げて真紅のコートをクイクイっと引っ張った。
それに気付いたのかダンテは、優しく頭を撫でて抱き抱えてから自分の膝の上に座らせた。
「ライラは、いいなぁ。」
『?』
「素直で純粋だし、比べてバージルは素直じゃねぇーしさぁ。」
ハァっと溜息をつくダンテを幼い小さな少年ライラは、ジィーっと見つめて何か思い付いたのかダンテの膝から下り、走ってどこかへ行ってしまった。
その様子を見てダンテは、不思議そうにしながらもソファに深く凭れかかり、そのまま目を閉じたのだった。
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