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「蓮二さん!!こっちにも人がいる。早く来てくれ!!」
「ああ、今行く」
後方で、別の男性の叫び声が聞こえ、蓮二と呼ばれた男性は振り返りながら答えた。
私は、咄嗟に男性の服の裾を掴む。
「大丈夫。すぐ戻ってくるから……ここでじっとして待っていなさい」
優しく暖かい声。
私は、安心して手を離し頷いた。
その後、その男性はまた戻ってきて、足の動かない私を負ぶさり救急車まで運ぶと、そのまま名前も告げずに去って行った。
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