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私の事、覚えてるはずがない。たった一度、出会っただけ……。
それでも私は忘れなかった。こうして、出会えた事を――この時の私は神様に感謝していた。
「どうしたの雫?何か昨日うちに来てから様子変だよ?」
「え?どうして……いつも通りだけど」
「そう……?じゃあ、いいけど。そういえば、隣のクラスのさー赤西君。雫の事好きみたいだよ~」
私は、思わず口に含んだ苺牛乳を吹き出しそうになってしまう。驚いた私の様子に、琴音は満足そうに、にやりと笑う。
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