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雪が降る二月。
街は雪に埋もれ、朝日が雪の純白をさらに輝かせる
そんな中、ここ右京中学校にはカラフルな箱を持った女の子達が校門の周りに集まっていた
そう、今日はバレンタインデー。
そして女の子達が待っている男の子は…ただ一人。
そう、みんなはある一人の男の子を待っていた。
一樹「なぁ大助。
今年もまた女の子が校門の前でお前を待っているぞ!!」
大助「ハァ~………」
やたらテンションが高く、教室の窓を割りそうなほど顔をくっつけている男の子
名前は今井 一樹(イマイ カズキ)
一樹「今年は例年に比べて人数倍増しているんじゃないか??」
大助「ハァ~~……」
そしてそんな男の子に対して、ただ溜め息で返事している男の子
名前は君塚 大助(キミヅカ ダイスケ)
一樹「なぁ~なぁ~
いらないチョコがあるなら俺に分けてくれよ」
大助「ハァ~~~………」
どうやら一樹は大助からチョコを貰おうとしている。
だが、そんな一樹を溜め息で無視している大助
一樹「おい。
俺がイヤミやひがみで言っているのを分かって無視しているのか??」
大助「分かっているなら毎年のように言うな。」
大助は学校の教科書、数学を読んでいた
…というよりも、一樹の話を聞きたくないために読んでいるフリをしているな…
一樹「言いたくもなるわ!!!!!
毎年毎年、チョコを渡してくれ女の子があんなにいるのにどうして一つも貰おうしない!!?
そしてそのチョコの一割をオレにくれ!!!!!!」
大助は大きくため息をつき、本を閉じて一樹の方を見た
大助「お前はチョコが欲しいのか??
だったらコンビニにでもいけ!!
そして二度とその話題は出さないように。
以上!!!」
一樹に捨て台詞を言うと席を立ちカバンを手に取り、教室を出た大助
一樹「お、おい大助…」
大助の態度に焦ったのか、すぐに大助を追いかける一樹
しかし廊下を出ると、そこにはものすごいことが起きていた
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