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「……よ、よろしくお願いします」
まぁ…とりあえず、名前とか話し方からして、女ってことはわかった。
そんなことを思いながら、扉を抜けると長い長い真っ白な廊下が見えた。
(長ッ………)
なんだろ、歩く気失せる。
一体ここはどこなんだろう。
目の前に真っ直ぐに伸びる廊下には途中一つも扉らしきものが見えないし、遠くの方に大きな扉が見えるだけ。
「…つかぬことをお聞きしますが、移動魔法使えますか?」
「移動…魔法?」
突然、林檎とかいう人が振り向くと不思議なことを聞いてきた。
「速歩でも長歩でもいいですが…」
速歩?長歩?
なんだそれ、
…いや、待てよ
なんか聞いたことあるぞ
『速度を速くして移動することを速歩って言うんだ、』
『速歩?』
『それに似てるのでもう一つあるのは長歩って言うのもあってね、それは長い距離を一気に移動したいときに使うんだ。』
『じゃあ、両方一遍にやったら凄い速さで向こうのほうまで行けるってこと?』
『まぁ…そーいうことになるね、そんなこと出来る人は見たことないけど』
その後、見事に一遍にそれをやって見せたことを思い出す。
まさか………な、
…幼い頃の幻覚だろ?
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