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未来の家に着いた。
少し古い木造建築で、2階建ての小さな小屋の様な家だ。
「入って、入って♪」
未来は嬉しそうに微笑んだ。
なぜそんなに嬉しいのかわからない。
「あまりここに来客来ないから嬉しい♪」
そう言って俺の手をつかんだまま、家の中へと入って行った。
「紅茶でいいよね。」
未来は俺を椅子に座らせると、キッチンへと向かった。
沈黙の中、紅茶を入れる音しか聞こえない。
「お待たせ。」
紅茶からは、白い湯気が出ている。
「何か思い出せる?」
未来が心配そうに言った。「思い出せると言ったら……。毎日が暇で最悪だった事だけかな……。」
「そんなに嫌な毎日だったの?」
「うん……。」
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