二人の世界

2/6
63人が本棚に入れています
本棚に追加
/89ページ
オレはその日のうちに家に連絡し、写真を送ってもらう手配をしてもらった。明日かあさってには着く予定だ。次の日オレはまたあの部屋に行った。今度は、「・・・沖田さんこんにちわ。」名前で呼んでくれた。「よ。調子はどうだい?」「まあまあですね・・・。よくもなく悪くもなく・・・。それより、沖田さんは仕事とかはいいんですか?」痛いとこを突かれた。しかし、嘘をつくわけにはいかず、「仕事はしてないんだ。今は世界中を旅してるんだ。」「・・・そうなんですか。自由なんですね。何にも縛られる事無く・・・。」ミヨの言葉は何か哀しげな言葉だ。「まあ、そうかもな。けど、その気になれば誰でも自由になれるさ。」そう言うとミヨはうつむいてしまった。「私は・・・私は・・・自由にはなれない・・・。」そういうともう何も喋ってくれなかった。
/89ページ

最初のコメントを投稿しよう!