第1話

3/8
前へ
/128ページ
次へ
監督の山田明信先生が練習を早めに切り上げて、次の試合のミーティングをした。 いつも大きな部室にAクラスとBクラスが椅子に座り、Cクラスは後ろに立っているような状態でミーティングが行われる。 「次の日曜日の試合の対戦相手は、昨年の全国大会でベスト4になった静岡の中里実業高校だ。だから、静岡まで新幹線でいく。中実は全国屈指の攻撃力を誇るチームだ。中でも、1年生MFの大葉はU-20日本代表にも選ばれている天才選手だ。いいか。こいつには常に警戒を怠るな。」 監督がいう、大葉雅人は僕と同い年の高校1年生なのに、日本中から注目されているすげぇ選手だ。 僕は彼の名前を聞く度にわくわくする。 「じゃぁ、スターティングメンバーを発表するぞ。…」 監督がスタメン発表している…もちろん、Aクラス、Bクラスには僕の名前はなかった。 「次、Cクラス。…。」 Cクラスは山田監督ではなく、アシスタントコーチの徳永定章先生が監督を務める。
/128ページ

最初のコメントを投稿しよう!

296人が本棚に入れています
本棚に追加