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「さて、お開きにしようか?」
そう言うよりも先に、呉羽は飛び出した。
不良の拳をひっつかみ、今度は逆に背負い投げ。ソイツの後ろにいた不良に見事命中させ、
まずは二人――
と息を吐く。
「おいでよ、暇してんだろ?」
「……ッこのクソ女!」
「あら、汚い言葉」
見境もなく突進してきた不良を軽くあしらい、余裕そうに微笑む。
その隙に突っ込んできた男も、足を掛けてやるとあっさり転んでまた二人、片付く。
「―――!!!!」
「はい、もういっちょ」
無防備な背後を狙っての攻撃すら、回し蹴りで倒してしまった。
「ねぇ、まだやる気?」
あまりの弱さに飽きたのか、呉羽は退屈そうに不良を見る。
ヒィィ! と声をあげ、不良達が倒れた仲間を引きずっていったのはそのすぐ後の事だった。
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