自殺

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 冷たい風が、少年の体温を奪っていく。  ぶるっと身震いをし、襟元を掻き寄せながら、遥か下の大地を見詰めた。  「…はぁ…」  気持ちを落ち着かせる為だろう、冷たい大気を胸一杯に吸い込み、ゆっくりと吐き出した。  「…よし。」  覚悟を決め、少年は足を踏み出した───
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