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「やはりな。」
全く驚かず、いや寧ろ嬉しそうに、そう呟いた。
少年は状況を把握する為、黙りこくって頭を働かせている。
「おい。」
不意に呼び掛けられ、振り向いた。
月を背にしている為、顔は分からない。
「名は何と言う?」
「……」
答えて良いものかどうか、迷った。
何故、聞くのか。
普通に考えると、やはり警察に通報されたり、家に連れ帰られたり…と言うことだろう。
少年は押し黙ったままだ。
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