思い出。

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祖父は私にとって、いや、私達兄弟にとってはとても癒し的な存在だった。 兄、私、妹。三人とも祖父にはとっても優しくしてもらった。 朝、寝坊してしまうと、 「遅刻しても自分で学校にいきなさい!」 と言う母に、 「…最悪。送ってくれてもいいのに…」 なんて思いながらしぶしぶ家を出る私を、祖父は近くの商店で先回りして待っててくれて、母や祖母に内緒で学校まで車で送ってくれた。 たぶん一番送ってもらったのは兄だろう。 もちろん母や祖母にはバレていて、祖父は小言を言われていたが、それでも困ったり、学校に自分で行きたくないときは送ってくれる優しい祖父だった。
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