現実。

2/3
前へ
/41ページ
次へ
今目の前にいる祖父。 とても細い。いや、細いを通り越してガリガリ。 「おじいちゃん、こんなに細かった?」 まじまじと見ると、昔とは変わり果てた祖父が病院のベッドで寝ていた。 呼吸もうまくできず、息をするたびに、喉にタンがつまって苦しそう。 あんなに穏やかだった祖父の顔は痛みと苦しみで歪んでいた。 力がない腕。触っただけで折れそうな足。浮き出たあばら骨。 「おじいちゃん、こんなに白髪だらけだった?」 「おじいちゃん、こんな顔だった?」 なんでもっと早く気付いてあげれなかった?悔しい、悔しい、悔しい……… おじいちゃん…… まだ一緒にいたいよ!!!!!
/41ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加