君の声

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何だ、この感じ……。すごいとか、そんな言葉じゃ収まりきらない。   なんて言えば良いんだろう……。あー! 思いつかない! めっちゃすごい! それでいいや!    それに、後ろを向いて顔を見れないと言うのに、彼女の声だけでその表情が頭にダイレクトに浮かんで来た事にも驚きを隠せない。  いや、浮かぶなんて生易しいものじゃない。もう、見える、のレベルだと思う。   それらの感激に声も出せないでいると、彼女もう一度体を捻ってこちらに向けて、にこっと笑った。   そして、もう一度僕に詰め寄る。   相も変わらず、外には白い煙が舞っていたけど、それに興味を持っていかれる事はもう無かった。 「主役の声、私に任せてみる気、無い?」
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