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いつもこうだ。 どんなにつらくたってこいつはこんなに優しい笑顔を見せる。 自分の優しさのなさに恥ずかしさを覚えた。 それと同時にこいつの悪夢について考える。お前がどんなに人を救ったとしてもお前の悪夢を持ち去る人はいない… 「お前は悪夢ってないのか?」 聞いてみてハッとする。 聞いたところでどうにも出来ない。 俺にはこいつのような力は無い… 「お前が俺の前からいなくならなければ、俺に悪夢なんて無い。」 「はぁ?」 「さっきお前がいなかったら喉からからだったもん。」 知ってか知らず か軽く交わされた気がしてすごく悔しい。 でも俺がいればと言うのならそばにいるのも悪くない。 窓を開ければまだ涼しさが残る春の風。 眩しさに目を細目ながら馬鹿な男(じぶん)を静かに笑った。 END
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