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小学校六年生まで、義父と母と三人で住んでいた。
私が六年生で11才だったから母は28才、義父は確か35才くらいだった。
義父と母はもうその頃にはうまくいってないみたいだった。
気分屋で亭主関白、気に入らない事があると母や私をぶったり蹴ったりする義父に、母が耐えられなくなっていたからだ。
「俺は子供なんか嫌いなのに面倒みてやってるんだぞ」としょっちゅう言っていた。
その頃住んでいたのは小田原駅のすぐ近くにある二間のアパート。
共働きでその日によってどちらが先に帰って来るかわからない。
義父が先に帰ると二人っきりになるのが不安だった。
今日は機嫌がいいかどうか考えて、夕方になって義父が帰って来るのが憂欝で仕方なかった。
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