冬の夜

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部屋にいたところをいきなり追い出された私は上着もマフラーも手袋も、防寒具が何もないまま雪の降り始めた外に出なければならなかった。 今までも義父に出ていけ!と追い出されたことは何回もあったが、いつもはしばらくして義父が酔って寝たあとに外まで探しに来てくれた母がいない。 それも、母を探しに行けと言われてもどこにいるか検討もつかない、 見つかるまで家に入れない…最悪の状況にただ茫然とするしかなかった。   それに私は…その時、母が義父の予想通りに男の人と会っているのを知っていたのだ。
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