-望んだ結末-

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グラン=ヒュドラクロウは蒼竜部隊専用の道場にいた。 今は隊員達の訓練の時間だ。広い道場の中では隊員達が訓練用の木刀を振るっている。 蒼竜部隊は、族長直属である黄竜部隊を除けば最強の部隊だと言われている。だがそれは、別に隊員達が特別な才能を持っている訳ではない。 最強の部隊長の元で血の滲むような訓練を毎日のように続けた賜物だ。 ルピラ「おーす、みんなおっはよーん!」 訓練開始時間から大幅に遅れて道場に入ってきたのは、ルピラスタ=ミーアシャである。 グラン「おいルピラ!テメェはいつもいつも遅刻してんじゃねえよ!」 彼女の遅刻はいつものことなのだが、そのたびにグランが叫ぶのもいつものことだったりする。 ルピラ「むー。ソウちゃんはいつも恐いんだよ。他の部隊長さんだったら遅刻くらいでそこまで怒らないと思うけど。」 グラン「だったら他の部隊に移れバカ。」 はうっ!と何かとてつもないショックを受けちゃったらしいルピラさんは、 ルピラ「何と酷い言葉なんでしょう。ソウちゃんは私のことが嫌いになっちゃいましたのですね……ああーっ!私はとても悲しいですー!うわーん!!」
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