親は何処へ・・。

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そして何才からだろう。親がかわった。本当の親は自分の事が育てられなくなっていた。今思えば何の仕事をしてきたのかも分からないし、もしかしたら仕事なんてしていなかったのかもしれない。それとも単純に自分の面倒をみるのが嫌になったのかも・・。 二番目の親の所での生活が始まる。自分は里親に出されたという事だ。だから名字がかわった。今の自分はその里親の名字を名乗っている。父親となった人は鳶職人をしてた。母親となった人は焼き鳥屋を経営してた。客もそこそこはいっていて、活気のある店だ。そこでの生活はごくごく普通のものだった。 ・・が、そんなごくごく普通の生活も長くは続かなかった。とゆうのも、親どおしの仲が悪かったみたいだ。 ある夜、トイレにいきたくなって目が覚めると隣で寝ているはずの両親がいない。ふと隣の部屋のふすまが少しあいていることに気付き、隙間のそばへそぉっと近づいてみる。そこで目にしたのは、裸で抱き合う両親がいた。最初は何がなんだかわからなかった。何で二人とも裸で抱き合っているのかが。けど、幼い子供心にも、あれは二人の間の愛情表現だ、と自分にとっての初めての性教育となった。
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