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冷めてしまった肉まんを無理矢理口に詰める
食べ時を逃しただけでこうも酷くなるものか
あれほど食べたかったものがこんなものになると分かっていたら買わなかっただろう
なんとなく人生に似ている
俺は気付いたら大人になっていた
強く望んだわけでもなく、試験を受けたわけでもない
まして市役所に行って手続きをした覚えもない
しかし、俺は大人になった
昔は…ガキの頃は夢が溢れていた
チャンスはいくらでもあったがそれを逃した
チャンスと言っても何か特別あったわけじゃない
あの若さそのものがチャンスだったのだ
あの年でそれに気付く奴などほんの一握りだろう
この年になっても気付かない奴もいるのだから
俺の今の考えを持ったまま、数十年前に遡れれば…
幸い、有りもしない事を想像する時間だけはたっぷりある
家まであと二十分
とりあえず、小学校から始めてみよう
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