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そこに山田さん……ではなくジェイドがやって来た。
「山田さん遅いっ!」
いいタイミングだ、とクラムが絡む。
「すみません円楽師匠!」
順応性の高いジェイドがそれにのった。
((あーぁのっちゃったよ…ってか金髪の円楽さんかよ))
二人は冷たい目でジェイドとクラムを、特にクラムを見た。
すると
「お前ら師匠に向かってなんだその目は!?」
「座布団運び舐めんなよ!」
仲間が増えて調子にのったバカ。
しかし、ここで構ってしまうと余計に調子に乗ること間違いない。
「せやっわいらみんなで賭けてんや」
それを見越したフレアが話題を無理やり180度変えた。
「「何に賭けてんだよ?」」
レノアスとこっちに戻ってきたジェイドが聞くと、フレアとクラムだけじゃなくクラス全員がにやにやとこっちを向いた。
((なんですか?))
二人は顔を見合わせた。
どちらも心当たりが……
「フフっ、それはだなーふたりのttぶへっー」
見事に決まったタックル
クラムは髪が金茶色で胸に届くぐらいの長さの小柄な女の子に吹っ飛ばされしまった。
「テスト結果でーす」
「カシス!てめぇーおれのセリフをよくも…」
(((((吹っ飛ばされたことに対して怒れよ!!)))))
クラス内満場一致だ。
クラスの決め事もこのくらいきれいに一致してほしいものだ。
カシスはあだ名。本名は
カイシス=ルーディ
レノアスが名前を間違えたというか、簡略化したせいでカシスになってしまっているが、本人は気にしていないというか、気に入ってるようだ。
「みんなで今回のテストで勝つと思う方にかけたの(笑)」
とカシスが企みに満ち溢れた笑みで言う。
(((笑)じゃねぇよ))
何かが通じ合ったレノアスとジェイド。
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