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海当日。
「最悪だ…」
私は洗面所の鏡の前で呟いた。
ついにこの日が来てしまった…。
今日という日が最悪すぎて、早く目が覚めてしまったのだ。
昨日茉莉子に“迎えに行くから!”と言われ、どうにもすっぽかすことができず、こうして無理矢理体を起こして準備してるわけで…
するとリビングから声がした。
「きょーお?あんたちゃんと起きてんのー?今日出掛けるんでしょー!」
このうるさいのは私の姉、尋香(ヒロカ)ちゃん。
ちなみに次女。
現在は大学に通っている2年生。
「起きてるってば。」
私は歯磨きをしながら、洗面所の入口から少し顔を出し返事をする。
「それならよーしっ!久々にあんたが部活以外で出掛けるっていうから私はりきっちゃってさーっ」
ニコニコしながら言う。
なんであんたが私以上に浮かれてんだ?
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