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「ここ、オレん家じゃん。…これ…? オレの葬式…??」
広太の目に映ったのは信じがたい光景だった。
今まさに自分の目の前で自分の葬式が行われていたからである。
「父さん…母さん…加奈(かな)…。」
家族も友達もまぎれもなく本物で、広太の知っている顔ばかりが並ぶ。
「ウソだ…。」
「みんな最初はそう言うんです。真実を受け止めて下さい。」
と死神がいうと
広太の目から涙が溢れた。
(オレ…本当に死んだんだ…。)
広太の口から言葉はなく、ただ溢れた涙が頬を伝ってこぼれ落ちるだけだった…。
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