下宿、始めました！

何で―…

全員男の子なの!?

｢美蓮？…大丈夫？｣

お母さんは、美蓮の顔を覗き込んだ。

｢ちょっと、お母さん！｣

美蓮は、お母さんの手を掴むと部屋の奥に連れ込んだ。

｢どうしたの？｣

お母さんは、不思議そうに首を傾げた。

｢『どうしたの？』じゃないよ！…なんで言ってくれなかったの！｣

美蓮は、お母さんを睨んだ。

｢何を？｣

｢全員男だって事！｣

｢…なんだ、そんな事。何かと思えば｣

お母さんは、呆れたように肩を落とした。