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「何ですか?」
「そなたも、光の神の性質を受け継いでいるのじゃ」
「でも、私は特に変わった所ありませんけど」
未来は「姿以外は」と付け足した。
「光の神は、生を司る慈愛と憐れみの神。そなたもいずれ、己の心と、光の力の間で苦しむこととなろう。その時、そなたが選ぶことでそなたらの二人の未来も決まる」
困惑する未来に、おおばば様は続ける。
「それからもう一つ、そなたらは繋がっておる」
「「繋がっている?」」
「そう、説明するのは難しいのじゃが、そなたらは見えない糸で繋がっている。これも、いずれ理解する時が来る」
二人は顔を見合わせた。
「本当じゃよ、代々の神の子供達がそうだった様に……」
「私達以外にも、神の子供がいたんですか?」
おおばば様は頷いた。
「さよう、そなたらは十八代目の神の子供じゃ」
「そんなにいたんですか?」
おおばば様は不意に神妙な面持ちになって、未来と香芝を交互に見た。
「これから話す事は残酷じゃ。これは代々の神の子らに起きた出来事。そして、そなたらの行く末に起きるかも知れないこと。少しだけ黙って聞いてくれるか?」
未来と香芝は顔を見合わせて頷くと、おおばば様は残酷で悲しい話を始めた。
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