森の隣の小さな小屋

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「持ってきましたよ」 三月ウサギの言葉はヤマネの言葉に打ち消される。 別に狙った訳では無いと思うがタイミングが悪すぎる、と三月ウサギは心の中で呟きヤマネにお礼を言った。 「ありがとう」 「…どうかしました?二人とも…何かあったのですか?」 空気を読んでいるのか無いのか大変理解し難い言葉をヤマネは発し、帽子屋を見上げた。 帽子屋はふぅっと息を吐きながら視線を逸らし無言のまま対応する。 「…聞かないままにしておきますね」 にこりと不機嫌になった様子もなく、ヤマネはテーブルの片付けに専念することにした。
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