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「どうした?」
ぴくっ
ティーカップを持っていた手が微かに震えた。
…――え?
どこだ、ここ…
自分の視界にテーブルを囲むように座っている、茶色のウサギと薄い黄土色のネズミがお茶を飲んでいる姿が映った。
ぼんやりとしていたら何故かこの背景に移っていたのだ。
なんだ?
一体何が……?
「帽子屋…?」
隣に座るネズミが心配をしながら話し掛けてきた。
帽子屋と呼ばれた少年は、目を見開きつつネズミに返事をする。
「いや、なんでもない」
…――誰だ、帽子屋って。
俺の名前はそんなんじゃ…
………俺の名前って何だ?
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