9人が本棚に入れています
本棚に追加
「そうかぁ………。じゃぁ、兄ちゃんも最初下手だったんだよね？基本どんくさいし……。」
直輝の言葉を聞いて、待ってましたかの如く恵介は発言する。
「いや、兄ちゃんは最初から……」
そこまで言うか言わないかのところで、すかさず鷹義が言うのだ。
「そりゃ、もう、目が当てられないくらいへたくそだったさ！今の直輝君くらい…、いや、もっとへたくそだったよ。」
そういうと鷹義は恵介の方を向き、舌を出して小バカにしたような顔を見せた。
その後には、満面の笑みがこぼれた。
「へぇ～。やっぱり兄ちゃんもへたくそだったんだぁ。」
自分の喋ってるのをよこから入り込んできた上に、少し侮辱された鷹義に対しちょっと不機嫌そうに言う。
「うるさいぞ、鷹義。」
でもその時、兄はそこまで本気で怒らず、苦笑いをしていた。
きっと図星だったんだろう。
最初のコメントを投稿しよう！