第三章外伝→心の距離

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「親が心配してるから家に帰りなさい❗」なんて何度も言ったけど、美咲はあの性格だしね。適当な話でいつも誤魔化されてしまう薫だったのだ。 しかし今日睦月に会ったことは美咲にとっても良い影響を与えたようだ。 自分から家に帰ろうかと言い出すとは。 智「お前、ホントに今から帰るの?明日帰ればいいじゃん(´・ω・`)」 美咲「はは~ん、アタシが帰っちゃうと寂しいんだ?」 智「はぁ⁉バッカ❗違うよ❗別にアタシは…💦」 この10日間、智の家に厄介になっていた美咲。 下着などの荷物をまとめ、自分の家に帰る支度をする。 薫と沙羅はまだ智の家で遊んでから帰るようだ。 美咲「じゃ👍世話になったね。おじさんとおばさんによろしくな('-^*)/」 智、ちょっと寂しい…。 ✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨ 智の家からは歩いて20分。 駅から電車に乗り、隣の駅で降りる。 そこから駐輪場に止めてある自分の自転車に乗り自宅へ帰る美咲。 午後7時45分。自宅前。 美咲「10日ぶり…か💧」 実は美咲の家出癖がついたのは最近の事ではない。 友達の家を泊まり歩くようなり、もう1年弱ってとこ。 以前、父親と喧嘩をし、それをキッカケとして彼女は短期間の家出を何度も繰り返すようになった。 母親とはメールや電話でそこそこに連絡を取り合っているが、父親からの連絡は一切拒否設定をしている。 美咲はもう1年以上父親と顔を会わせていないのだ。 美咲(…あいつ…、いっかな…?💧・_・;)) 家出を繰り返しているとは言っても美咲はまるで家に居着かない訳ではない。 時々ご飯を食べたり、お風呂に入ったり、昼寝をしたり、あと友達の家に泊まってる時の着替えを取りに行ったり、洗濯物を出したりと、意外と頻繁に出入りはしているのだ。 ただ、父親と顔を会わせたくないので、夜は家に出入りするのは避けていた。 美咲の父親は会社員で、昼間は留守にしているので美咲は平日の夕方までは家にいて父親が帰ってくるまでには自宅を出て、沙羅や智の家に出掛けるのだ。 美咲「…。」 もしかしたら父親が家にいるかも知れないと思うと足が重かった。 美咲「…ただいま…💧」 すると、すぐに玄関へ顔を出す美咲の母親。 美咲母「美咲。こんな時間に帰ってくるなんて珍しいね💧どうしたの?(^_^;)」
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