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ミーンミーン。ミーン。
日本にまだ蝉はいた。しかし私達にしてみれば、こいつらは余計暑さを感じさせる為にいるとしか思えなかった。
それにしても暑い。今はもう午後3時なのに46度はあるのだろうか。
「お帰りなさい大輝。」
「だだいま。」
僕の名前は、母が呼んだとうり大輝である。石塚大輝だ。
「母さん。水ある?」
「もぅ今月は厳しいの、ちょっと我慢してちょうだい。」
「そう・・・」
「ごめんね。もう少し我慢してね。」
「あぁ、わかったよ」
俺も、もぅ高校三年生。
子供みたいに理由を聞かなくても分かっている。
飲み物買いに行こうかな。無駄か。寝よ。
寝れば喉の渇きを気にしなくてすむ。
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