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人類最終戦争が終わって20年が立った。この20年の間、人類は驚く程の進歩を遂げた。武器製造技術の発達や医療技術の進歩など、各国が協力し合った結果である。
しかしそれはフーブラス王国などの一部の大国の話だ。技術進歩についていけない小国も当然現れる。そういった格差が再び世の中に戦乱をもたらしていた。
この事態に新政府は小国にも技術をもたらそうと、大国に協力を要請するが、フーブラス王国以外の大国は全て拒否した。
このような考え方の違いからも戦争が起こっていた。
そんな時代、イーマ村に一人の少年がいた。
「はっ!!」
掛け声と共に剣を振るのは、青い髪をした少年だった。
「今日の夕飯ゲット…」
少年は獲物を担ぎ、村に戻ろうと歩き出した。
村に戻った彼を迎えたのは、一人の少年だ。
「レン!お疲れさん!」
「お前か…アラド。」
この少年はアラド。レンと同じ歳でたった一人の親友であった。
「相変わらず恐い顔してるな。だから誰も近寄らないんだよ。」
アラドの言葉にレンは眉一つ動かさずに、
「うざい奴らは嫌いだ。」
「俺の事か?」
「お前はギリギリセーフだ。」
「ギリギリかよ!」
二人は途中で別れ、レンは家に帰った。
「ただいま…父さん…母さん…」
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