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俺はゆっくりと目を開けた。
どうやら寝ていたみたいだ。
今何時かわかんないがもう朝みたいだな。
「ふぁー……ん?」
重い……。
何か上に乗っかっているな……。
俺は嫌な予感がしたが、顔を上げて自分の体の方を見た。
「…………はぁ」
深く溜め息をついた。
感じた重さは間違えじゃなかった。
小さな青色の短髪の少女が気持ち良さそうに、俺の体の上に乗っかってすやすやと寝ていた。
「ほら、起きろ夕利!」
俺は夕利を、揺すりながら呼びて起こした。
夕利「ふぁー、お兄ちゃん、おはよー」
夕利は目を擦りながら、笑顔で挨拶してきた。
「おはよーじゃねぇよ。勝手に俺の部屋に入って来てベッドで寝んな!!」
こいつは早川 夕利(はやかわ ゆうり)。
俺の妹だ。
いつも俺にべったりと、くっついて来る。
知らない人でも少し見ただけで分かるほどの兄好きだ。
つまりブラコンだ。
それも自分でもはっきりと、認めていやがる。
夕利のことを嫌いってるわけじゃないが、はっきり言っていつもベタベタ引っ付いてきて流石にウザイ。
嫌われてるよりはいいかもしれないが、もう少し自重してほしいものだ。
夕利「あ、夕利また寝ぼけてお兄ちゃんのベッドで寝ちゃったんだ」
夕利はぴょんと跳んで、俺の体から退ける。
「嘘つけ!!ていうか鍵はどうした!!」
俺の部屋には夕利対策用にこのにこいつは普通に俺の部屋にいる。
何故だ!?
夕利「お兄ちゃん、あれくらいの鍵は夕利には簡単に開けられるんだよ♪」
なんで、こいつはそんな泥棒的スキルを持ってるんだ!?
ていうかやっぱり計画的犯行じゃねぇか!
俺は呆れていた。
夕利「じゃあ早くリビングに来てね」
夕利は俺の部屋から出ていき、ドタバタと廊下を走って行った。
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