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教室の中は廊下のように月の光が入って来ないせいで、一層暗闇を増している。
誰がしたのか、カーテンが締められているのだろう。
「鈴!!どこっ!?」
必死に辺りを見渡しても、視界にはただ暗闇が入って来るだけ。
湊は噂を思い出してしまい、恐怖から体が震えて。
でも親友が危険な目に逢ってるのに、ただ呆然と立ちすくんでいる訳にもいかない。
手探りで教室の中を歩いても鈴は見つけられず、代わりにひんやりとしたものが手に触れた。
一瞬ビクッとしたが、すぐに壁だと言うことが解って。
壁に垂れ下がってるはずのカーテンを探しあて、光を取り込むために開けた。
柔らかい月の光が少しだけ教室を明るくすると、湊の視界にあるものが入ってきた。
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