空白

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  黒い杖に 黒い紳士的なスーツ 黒い自慢気なハット 火のついた黒いパイプ 黒光りした革靴 金色の片眼鏡 自然な手入れをされた白い髭 その老人はコツコツと杖の音をたてながら歩き、大きなモニターの前でぴたりと時間が止まったようにそれを眺める 少しの時間がたち、やっと僕らの方を老人は振り向いた。 そして老人は少しの言葉だけ言い放つ… 「ようこそ。世界と世界を繋ぐ世界であり全ての世界でもある最大級の空間 ――maximumへ」 …え? ええええぇぇっ!? なにがどうなってんのおおおおお!!?
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