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玲羅が周りを見渡すが、どこまでも続く砂ばかりの砂漠で魔物の影など見当たらない。
『どこにいるんだ?』
耳をすまし、眼を動かす。
緊張が身体を固くさせる。
破魔刀をつかんだ手から汗が出てくるのがわかる。
玲羅が破魔刀を鞘から抜きゆっくりと構えた。
『どこだ!出てこい!』
玲羅が叫ぶ!
その刹那、何者かに玲羅は足をつかまれ地中へと引きづり込まれる。
『うわぁ。』
玲羅の大きな声が辺りに響く。
身体が、どんどん沈んでいく。
まるで底なし沼のように…。
恐怖に顔が歪む。
『なんなんだ、いったい!
やめろ。』
玲羅がそう叫んで破魔刀を振り上げて足元に突き立てる。
スルリと足をつかんでいた何者かがそれをかわした。
そして痛いほど強くつかまれていた足が解放されたことに安堵する。
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