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『大変素直でよろしい。
俺様の力を借りたいのならそういいなさい。』
うれしそうに上空から降りてくる。
そして、夜魅が右手を玲羅に差し出した。
玲羅は、その手をしっかりと、つかんだ。
ふわりと身体が浮いた。
パラパラと砂が落ちていく。
(間一髪だ。助かった。)
砂は顔面近くまで迫っていたのだから、あのまま沈めばどうなっていたのか、想像するだけでぞっとする。
玲羅は下を見る。
上からちょうど砂が中央へと滑り落ちてゆくのが見える。
安堵の気持ちでいっぱいになる。
『ありがとう。助かった。』
玲羅が素直に礼を言った。
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