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ドスン
しりもちをつく形で砂の上に落ちる。
もちろん、賢いみなさんはおわかりだろう。
アリ地獄から上空へ
↓
上空からアリ地獄へ
そう、また逆戻りだった。
(あいつ、わざとやってるとしか思えない。)
ズルズルとまたアリ地獄の中心へ向かって斜面を滑っていく。
まただ。
くそっ。
そう思った瞬間。
優しい空気が、玲羅を包んだ。
ふわりと玲羅が再び宙に浮く。
『助かった。』
心からの言葉が口をついて出る。
その言葉に、ニコニコと笑う琉萎(るい)の姿があった。
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