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私が物心ついたころには、両親がいなかった。引き取ってくれる親戚でさえも現れず…私は孤独の中一人さ迷うしかなくて。
施設のこどもや大人達と馴染めなかったし、人間というものが信じられなくて施設を出て行き芸能界に入った。売れない頃は時々施設の大人達が世話してくれていたが、売れるようになった今ではしっかり一人暮らしをしている。
私は今高校二年生だけど、生活力だけは他の主婦よりもあると思う。
そんな私は未だに、自分以外の人間にはなにかあるらしく近寄ることすら拒んでしまっている状態。
けれど、そんな私を変える人に出会った。
それが今の恋人、『大川祐樹（おおかわゆうき）』である。
祐樹はこの辺では不良高校と名高い『皇葉（おうよう）学園高等部』の生徒で、現在その高校では彼がいなくては喧嘩に勝利できない、とまで言われているらしい。
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