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学校での存在がなくなっていた。
クラス割りの所にも名前が見付からず、くつ箱にも光の名前はなかった。
先生が言うには、光は仕事が忙しく疲労がたまり。倒れ、学校を辞めたという話だった。
知らなかった事実はあまりにも残酷で、俺はどうしようもない無力感に襲われた。
けど、俺の立場では見舞いに行くことなど許されなかった。
光と話がしたい。
いや、一目だけでいいから会いたい。
また。
あの笑顔が、見たい……。
けど、それは叶わない夢物語。
記憶喪失のせいだと、いつの間にかそれが逃げ道になっていた。
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