追憶

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チサとボクはクツバコを後に、新たなスタートラインとなる1年8組へと向かっている 「一年のクラスは… …あっこの棟みたいだな。」 「8組ドコかなぁー?緊張するねェェー。。。」 チサは緊張のせいか若干顔がこわばって見えた つーかさっき会ったばっかなのに何だかこの子他人の気がしない (不思議なこともあるもんだ。) 当時の俺は13~14のガキ だが今の25の歳になった今でも、あいつがくれたあの感覚はやっぱ不思議な気持ちになる 「緊張なんかしてもいーことねーぞ、胸張って心に自信抱いとけ。せっかくのスタートなんだ、楽しく行こーぜ。」 ボクはいつになく強気になっていた チサという不思議な感覚を与えてくれる生き物を前に、本能がそうさせたのかもしれない 「… うんっ!!」 元気よくうなづいた笑顔が、 10年経った今日も やけに記憶に残っている。
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