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俺はそのまま走り続けた・・・気づくと校門の外まで出ていた。
まだ、自分のした行動が信じられなかった。
すると後ろから足音が聞こえた。
「拓ぅ~!ダメだよ!校門の外に出ちゃぁ!」
優だった。目をうたがったが、紛れもなくソレは優。
「拓、僕が怒ったから逃げちゃったんでしょ。ゴメンねぇ。三上は平気だってぇ」
腕をつかまれながら上目づかいで言われる。
その優の姿は俺にはものすごく可愛らしく見えた。
今にでも抱きしめたくなったが少し出してしまった手をあわててひっこめる。
「い・・・いや、別に!その、三上に虫が止まりそうだったからさ」
「なぁんだ、そうだったんだぁ!だったらすぐに言えばよかったのにぃ」
もういちど後ろから足音が聞こえた。
「んだよ、お前、超怪力だなぁ~!」
三上だった。三上は俺の頭をぐしゃっとした。おかげで髪の毛はくずれた。
「あはは!確かに拓、怪力だぁ~」
慌ててついた適当なウソで、すっかり信じてしまった2人を見て、
2人が天然でよかったと心から思った・・・・・。
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