ボタン。

7/28
前へ
/54ページ
次へ
「そういや、新岡と八木沢が一緒にいるのって、部活以外で見たことないな」 そういう黒川と圓山は、たいてい二人で行動している。 「ああ、別に用事もないしな」 「そういうもんか」 黒川は、納得いったようないってないような曖昧な表情を浮かべた。 俺には、テニス以外で八木沢といる自分が想像できなかった。八木沢と昼飯を食べ、八木沢と他愛ない会話をし、八木沢とバス停まで歩く。八木沢の姿は想像できるが、俺をそこに当てはめられない。
/54ページ

最初のコメントを投稿しよう!

113人が本棚に入れています
本棚に追加