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(あれ……)
不思議に感じたがバスは、すでに学校のバス停を通り過ぎていて、それどころではなかった。
彼は慌ててバスを降りる
しかし、無情にも、朝のSHRの始まりを告げるチャイムが鳴り響いていた
ため息を一つ、もう、遅刻だし急ぐ必要も。そう思いながら、校庭のど真ん中を歩いて、教室へと向かう。
一年D組
それが彼のクラス。廊下を歩いていると正面からやってくる大人の女性に見つかった
逃げれば面倒なので、歩を止める
「また遅刻、濱中君……あなたは何度遅刻するつもりなんですか?」と呆れた口調で話しながら距離を詰めてくるこの人は、彼のクラスの担任。
「――――大体、あなたは入学式の時から……」
濱中(何もそんな昔の話をほじくりかえさなくても……)
こうなるとこの人の話は長い……
すみません、授業があるので、と話を途中で切ると軽く会釈をし、再び教室に向かう
濱中(マジで朝からとか、カンベン……)
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