第一章

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「うん、さよなら」 そういって俺らは別れたわけだが… しまった…名前くらい聞いとけば良かったかな? …まっいっか。 漫画とかだと高校とクラスと席まで一緒で…みたいなパターンだったりするもんな。 とかいう期待は止めといた方がいいか。 漫画は漫画、アニメはアニメ、俺がいるのは現実世界だしなぁ、そんな奇跡みたいなことは起こるまい。 …といいつつも心のどこかで期待している自分がいることが、どこか虚しいね。 そんなこんなで春休みもアルプス山脈にふく北風のように過ぎていき、今日は高校の入学式だ。 式を終えたら各教室で自己紹介や書類を書いたりするのだが… やっぱりあの子はいなかったか。 とまぁ、リアルの世界の厳しさに浸る暇もなく、高校生活始まって一番最初の難関がやってきた。 さっきも言ったが、自己紹介だ。 これ重要だぜ…? この自己紹介をうまくできるがどうかで一年間のクラスでの自分の位置が決まると言っても過言ではないだろう。 まぁ、俺は普通にこなしたが、面白いやつがいたから紹介しておこう。 『俺は友達ガンガン募集中だ!とくに女子!仲良くしてチョンマゲ!!!』 「………………………」 こういうやつ今まで何千人といたんだろうなぁ…
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