第一章

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受けを狙った大博打をかますやつ。 成功したやつを見たことがないのは俺だけか? あぁ、あとこんなやつもいたな。 『あっあの、ぼっぼっ僕は、きっきっ極度のあがり症なんで、よっよろしくお願いしましゅ!』 こいつは、一年間『ウーロン』ってあだ名になるんだが… あがり症→あがり→あがり(お寿司のお茶)→お茶→ウーロン茶→ウーロン まぁ、発想力は認めるが、変なあだ名製造マシーンがいたもんだ。 前者の入学そうそう『滑り台』という称号が与えられた中山(なかやま)は俺の友達となるわけだが、一年が終わるまであの駄々滑りを忘れることはないだろうな… 入学式も終わり、いきなり大学受験の話を聞かされるとは思わなかったが、次の日からすぐに授業があるのは、容易に想像できた。 「ったく、ありえねぇよなぁ!」 そうもらすのは中山である。 「だってよぉ、俺達さっき高校受験が終わったばっかなんだぜ?…もっと高校生らしいことしてぇじゃんか?」 よくもまぁ入学一週間であの寒い空気から抜け出してクラスに溶け込めたもんだ、こいつは…一種の才能だな…ったく。 「高校生らしいことって例えばなんだよ?」 こいつは坂中(さかなか)、俺の友達第二号。
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