一族の天才

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「平和になったな…」   ガイストは最愛の妻、そして、一人の息子を持った。幸せな家庭を築き、さらに人々の活気を見て平和を実感していた。しかし、現実は平和により堕落した人々…次々にテレビで報道される少年犯罪、麻薬、ネット犯罪、汚職…ガイストはテレビを消した。   「これで、良かったのか?平和とは…何だ?…私は誰を平和に導きたかったのか?」   「ベルモンドの末裔よ。これが人間と言うものだ…醜いだろう」   ガイストの脳裏にドラキュラが語りかけるようだった…   「やめろ‼」   ガイストはワイングラスを投げつけた。ワイングラスは何より大切なはずの息子に当たった。   「痛いよ❗お父さん何するの⁉   「貴方❗何してるの⁉」 しかし、    「私は何を…ハァ、ハァ、…平和とは何だ?」   「貴方…変よ…   妻はガイストを睨みつける…    「少し風邪に当たってくる」   ガイストはそれから人々の前に姿を見せなくなった…。
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