狂犬

7/12
前へ
/256ページ
次へ
「ぐあっ、痛たたっ!」葉水は腕を決めたまま体を相手に近づけ逃がさぬようにした。そして鳩尾に裏拳を叩きこんだ。 「うっ…」 小太りの男は呻きながら倒れた。 「死ねや!」 今度は頬に傷のある男が切りつけてきた。 しかし、この斬撃を涼しげな風が通り抜ける。 葉水は背後にまわり、両肩に手を添え瞬時に下に引いた。 「ぐうっ!」 傷のある侍は後ろに投げ飛ばされ頭を地面に打ち気絶をした。 「つえぇ、お、おめぇ一体何者だ…。」 細い目の男が叫んだ。
/256ページ

最初のコメントを投稿しよう!

361人が本棚に入れています
本棚に追加