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「待ちな。」
葉水の背後から声がした。背中に冷たい悪寒を感じた。振り向くと一人の長身の侍が睨んでいる。
刀の鍔で右目を覆っていた。片目から殺意の念が窺われる。
「げ、源十朗の兄ぃ。」源十朗と呼ばれた男はこちらにゆっくりと来た。
「お前らじゃこの者に勝てんわい!!とっとと戻れ。」
細目は、倒れていた二人を起こし、頬傷の男の肩を担ぎ、小太りの男と青ざめた顔でその場を急いで去った。
道の真ん中に二人の男が残った。
源十朗という男がやがて口を開き、
「あんた、強いね。さっきまでいたあの馬鹿三人結構
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